おはようございます。
愛媛県松山市の酒井世津子社会保険労務士事務所です。
大変寒い日が続いています。
積雪の懸念もありますので、体調管理最優先にご安全にお過ごし下さい。
今回はメンタルヘルス関連について投稿してみたいと思います。
働き方の多様化が進む中で、企業が直面する課題のひとつに「メンタルヘルス」と「テレワーク運用」の両立があります。
テレワークは、育児・介護・通院・治療など、労働者の生活と仕事を両立させるための大きな支えになります。
しかし、一方では、課題やデメリットもあり得る働き方であるため、導入前に協議や調整を重ねながら、定着後も慎重に運用していくことが非常に重要になります。
そして、メンタルヘルスで休職した後、職場復帰のリハビリプログラムとしてテレワークを導入した際に当該労働者が抱えやすい課題として、以下のような点が挙げられます。
• 孤立感
周囲に誰もいない中、1人で業務と向き合わなければならない。
• コミュニケーション不足
質問したいときに、コミュニケーションが取れるツールや体制が整っていない。また、連携などが上手く取れていなかったり、通院のために一時的に業務から離れることに理解が得られなかったりするなどの経緯から、不信感が生じたりする。
• 業務量の偏り
業務過多で時間内に終えられない、あるいは業務過小で労働時間が過剰に余ってしまう。
• 評価の不透明さ
一生懸命にテレワークで復帰したにもかかわらず、「効率が悪い」などの評価を受けて、納得がいかない。
上記は一例ですが、運用面が十分に整っていない状態で、いきなりテレワークで復職プログラムを組むと、当該労働者の負担が大きくなり、結果的に「再度の休職申請」につながるなど、メンタルヘルスに影響しやすい構造が潜んでいます。
就業規則やテレワーク規程が存在し、制度として整っていても、
「実際に運用できるかどうか」は別問題であることを忘れてはなりません。
復職支援や治療と仕事の両立の観点でテレワークを運用する場合は、個別の事案として、対象労働者ごとに丁寧にヒアリングを実施するなど、慎重に協議の上で運用を進めていく必要があります。
復職前、当該労働者に、
「体調の状況」
「主治医の見解」
「どのように復職していきたいか?」
「コミュニケーションはどのように進めていきたいか」
などの意向をヒアリングするなど、
適切な労務管理を整えていくことが出来れば万全です。
総じて、企業の労務管理とメンタルヘルス支援の連携は非常に重要な課題です。
法的リスクの観点と、現場の運用の観点をつなぐことで、企業がより安心して両立支援に取り組める体制をつくることができます。
私自身、在宅介護とフルタイム勤務を両立してきた経験から、
• 「制度と現場のギャップ」
• 「働く側のリアルな負担」
を痛いほど理解しています。
だからこそ、
• テレワーク制度の設計
• メンタルヘルス不調の早期発見
• 上司・同僚とのコミュニケーション設計
• 労務リスクの予防・早期解決
• 両立支援の実効性を高める仕組みづくり
こうした部分を、「法務・労務・メンタルヘルス」の専門家が連携して支えることに、とても大きな意味があると感じています。
働き方の柔軟性を高めることは、企業のリスクを増やすことではありません。
適切な設計と、スムーズに運用できる制度・仕組みが整っていれば、
「組織の安定性と生産性を高める有力な労務管理」になります。
これからも、企業の両立支援・メンタルヘルス対策・テレワーク運用を、より実効性のある形でサポートしていきたいと思います。
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