【ハラスメント対策】「加害者がやっていない」と否定したとき、会社はどう動くべきか?

おはようございます。
愛媛県松山市の酒井世津子社会保険労務士事務所です。

2月も半ばとなり、急に暖かくなりました。
寒暖差が大きな毎日ですので、
皆様もお健やかにお過ごし下さい。

写真は、堀之内公園の梅の花です。
春が近づいていますね。

さて、今回はハラスメント対策について投稿したいと思います。


事案の調査において、
加害者が、
「事実無根です」
「そのような事は発言していません」等、
ハラスメント行為を全面否定するケースは、
決して少なくありません。


また、ヒアリングなどの場で、
全面否定ではなくても、
「相手(被害者)に大きな問題があった」
「指導の一環だった」
など、事実と異なる説明がなされることも珍しいことではありません。


この様な場合に、
会社が陥りがちな「3つのポイント」があります。


①真実を100%証明しようとして、躍起になる。
②被害者に追加証拠を過度に求め、負担をかけてしまう。
③確証がないからと判断を先送りして、結果的に曖昧になり、改善につながらない。


しかし、会社の役割は、
「裁判所のように、絶対的な真実を確定すること」ではありません。

会社が果たすべきは、
事実関係の更なる深い追求や、
加害者の懲戒など、処罰や人事権そのものではなく、
【健全な職場環境を維持する義務(職場環境配慮義務)】の遂行です。


必要なのは、「立証」ではなく、
【「高度の蓋然性」に基づいた、「合理的な事実認定」と、「組織防衛の判断」】です。


• 証拠の有無
• 供述の一貫性・具体性
• 周囲の状況証拠


これらを総合的に鑑み、
「どちらの主張が、より自然で合理的であるか?」を判断し、
再発防止を含めた措置を毅然と検討する。


それが、結果として会社と社員を守ることに繋がります。


解決策のひとつとして、
例えば、状況にもよりますが、
ヒアリングや、事実関係の把握の中で、ハラスメントが認められた場合に、
可能であれば、

「他の業務や部署に配置転換する」
(この場合は、当事者にとって労働条件の不利益変更とならないように、十分に注意をすることが必要です)

「双方の安全確保の観点から一時的措置を検討する」など、
職場環境の中で微調整を行うことも、
改善や解決に繋げる一案であると思います。



管理職研修では、
この「合理的判断の基準」を具体的に整理し、
現場で迷わないための実務的なフレームワークをお伝えしています。



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