愛媛県松山市の酒井世津子社会保険労務士事務所です。
介護関連の事業所では、「人手不足」「突発的な対応が発生しがち」「利用者様の状況変化」などが重なり、予定どおりに勤務が終わらないことも少なくありません。
そのため、残業代管理については「少しのズレ」が積み重なりがちで、後々のトラブルにつながるケースが多くあります。
今回は、「介護施設で特に見落としやすいポイント」を3つご紹介します。
① 申し送り・記録時間が労働時間として整理されていない
介護の現場では、
- 引継ぎの申し送り
- 記録入力
- 終業後の報告
- 朝礼前の準備
など、利用者対応以外にも必要な業務があります。
これらが業務指示のもと行われている場合、労働時間に該当する可能性があります。
「着替えた後だから」「数分だから」と曖昧にせず、実態の確認と正確な記録の管理が重要です。
② シフト終了後の残業申請のルールが形骸化している
たとえば、
- 忙しくて申請できない
- 申請しづらい雰囲気がある
- 上司が口頭で帰している
- 退勤後に残務処理しているが、記録がなされていない
このような状態では、実際の労働時間と記録に差が生じやすくなります。
残業は「申請制度があること」だけでなく、【実際に使える制度、使えている仕組みになっているかどうか?】 が重要です。
③ 管理者・リーダー職の扱いが曖昧
介護施設では、
- 管理者
- 管理者補佐
- サービス提供責任者
- 主任、リーダー
など、様々な役職で、多岐にわたって役割を担う職員が多くいます。
しかし、「役職名のみで残業代の扱いを判断するのは注意が必要」です。
【実際の権限・勤務実態・裁量などを踏まえて整理すること】が大切です。
残業代管理は「払う・払わない」だけの問題ではありません
適切な労働時間管理は、
- 職員との信頼関係
- 離職防止
- 採用力向上
- 労務管理のリスク予防
これらの課題に繋がります。
介護業界にとって、人材定着の観点から非常に重要なテーマです。
まずは、実態の確認から
制度上は整っていても、運用や仕組みとズレているケースは少なくありません。
一度、「タイムカード(出勤簿)・シフト・実際の時間外労働の実態」を確認するだけでも、改善のヒントになります。
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